様々な音色を聴くだけで、何日も費やすような時代になったとは。
一度も聴いたことがない音は、
楽曲制作時に”これを使おう”ということにならないので、
新しい音源がどんどん出てくれば、必然的に全部試聴するようにしています。
ここ半月だけで100Gを越える音源を確認しましたが、
聴いていて新鮮なのは、ほんの1時間くらいで、
その後は善し悪しの判別がつかなくなるので、
日をまたいで確認することにしています。
曲作りとは全く違う時間を割いて、”新しい”音を確認するのに毎日1時間。
習慣的に行っていますが、まだまだ全てには到達出来てません。
子供の頃、私はエレクトーンを弾いていましたが、
あの時は、各ジャンルの音色が、今よりも良い意味で限定されていて、
何個かボタンを押せば 出したい音を選択できたと思います。
しかし今は、本当に沢山の音色が世の中に散らばっていて、
それはまるで空に浮かぶ無数の星のようです。
自由度が高くなった反面、普段から細心の注意を払って、
良い音、使いたい音を聴き分けて、そのイメージを広げていかないと、
自分が思っているものとどんどんかけ離れて行ってしまうことも考えられます。
ベターなものではなくて、ベストのものを追求し続ければ、
楽曲が出来上がる前の段階、音の一つ一つの選別をすること、
それは相当なエネルギーを必要とするということを、普段から感じています。
音の星を拾い集めて、それぞれを輝かせることが出来るよう努力したいと思います。
新しいアルバムのジャケット撮影まで、あともう少し。